為替相場の変動の理由

 FX取引では、通貨を投資の銘柄とし、外国為替市場の為替相場や、通貨に設定された金利の差額などを利用して利益を上げていくことを目的としています。

特に、デイトレードやスキャルピングトレード、スイングトレードといった形の、短期間や中期間における投資スタイルにおいては、為替相場のレート変動が取引きのポイントとなるために、この外国為替市場における為替相場の仕組みを理解しておくことによって、投資取引を有利に進めることができるようになります。

通貨は、様々なものやサービスの価値の差異を埋め、正しい価値同士の交換取引が行われるようにするために生まれたものになりますが、外国為替市場では、この通貨そのものを売買取引しているために、通貨にもものと同じような、需要と供給の原理が働きます。
こうしたことから、為替相場の変動には様々な理由があるものの、その基本は極めて簡単なもので、通貨に人気があるかどうか、という事になってきます。

通貨に人気が集まることで、その通貨が買われることになり、通貨が品薄になることで価値が上がり、価格が上がります。
また、人気が無くなることで、通貨が売られてることになり、品余りになることになり価値が下がり、価格も下がることになります。

このような原理の下で外国為替市場では通貨が売買され、そのことにより為替相場の変動が発生しています。

では、この通貨の人気を決めているものは何か、という事になるのですが、その通貨を発行している国や地域の経済状況や政治動向などが大きくかかわってくることが、まずは基本になります。
例えば、国家の運営が順調で、成長率も高く、政治も安定している国であれば、その通貨は持っていて安全な通貨であるので人気が出ることは間違いないでしょう。

こうした国の情勢を対外に公示する経済指標の発表は、特に相場に大きく影響を与えることが知られており、その国の失業率や貿易収支、GDPなどの数値もその国の状態を推し量るために利用され、このことによって通貨の価値は変わるのです。

これに付け加え、その国が通貨に対して設定している金利の大きさも強く影響を及ぼしてくる要素の一つになります。
国は、国内の経済の制御をするために、発行する通貨に対して金利を設定し、この金利を調整することによって、国内の経済をコントロールしています。

この金利が高ければ高いほど、その通貨を保持していることにより得られる金利が増えるために、金利の高い通貨は好まれることになり、逆に金利が低い場合には、通貨は嫌われる傾向にあります。

こうしたものの他にも、台風や地震、寒波などの自然災害や、戦争やテロなども影響を及ぼし、またこれらを元に、為替市場で利益を上げようとする多くの投資家たちの売買心理も、非常に大きな影響力を持っているために、為替レートの動向をさらに複雑なものにしているのです。

また、通貨全体では価値が上がっているものであっても、ある通貨と比べた場合には相対的に価値が下がっている、という事も起こることがあり、FXでの取引においてはこうした面にも注意する必要があります。

例えば、アメリカの米ドルと日本の円で取引きをしていた場合には、為替相場は米ドルと円との相対的な評価で決まるために、世界中で円の人気が無くなっていたとしても、米ドルに対しては高い価値になり、結果的に円高になる、ということも起こり得るのです。

このようなことから、為替相場の変動を予測していくためには、様々な要素を分析していくことが必要なのですが、こうした中で駆らなず注目をしておきたいものがあり、それが米ドルやアメリカの動向になります。

アメリカの発行する米ドルは基軸通貨と言い、世界中の通貨の価値の基準となる通貨で、またその取引量や流通量も世界の4割ほどを占めており、実際の貿易の場においても様々な国がその取引きに用いる決済通貨としているのです。

このことから、アメリカの経済指標の発表や動向は、ほかの通貨の為替相場にも大きく影響を及ぼすことがあり、これまでもアメリカの対外的な経済政策によって、様々な国の経済が影響を受けざるを得なかったという状況があるのです。